5/31 勉強会

【研究報告】

担当:中村

タイトル:短時間・高強度筋収縮が筋力増強・筋肥大効果に及ぼす影響の検討

  • 目的:本研究では,連日の最大筋力発揮が筋力増強・筋肥大効果があるか否かについて,異なる収縮様式(等尺性収縮,短縮性収縮,伸張性収縮)別に比較,検討した.
  • 方法:49名の健常若年者を無作為に等尺性収縮群,短縮性収縮群,伸張性収縮群各13名,コントロール群10名に群分けをした.等尺性収縮群,短縮性収縮群,伸張性収縮群はそれぞれ1日3秒間の最大等尺性収縮,短縮性収縮,伸張性収縮を20日間(週5日×4週間)実施した.
  • 結果:その結果,伸張性収縮群において有意に筋力増加効果が認められたが,等尺性収縮,および短縮性収縮群においては有意な変化は認められなかった.
  • 結論:本研究の結果,伸張性収縮は短時間でも筋力増加効果を大きく引き出すことが出来ると考えられる.

 

【文献抄読】

担当:山代

タイトル:Exploring and optimizing the neuroplastic effects of anodal transcranial direct current stimulation over the primary motor cortex of older humans

出典:Farnad et al., Brain Stimulation 14 (2021) 622-634

  • 背景:tDCSが皮質の可塑性を調節し、若年者において認知/運動機能を改善することは示されている。しかしながら、加齢によって脳の構造や機能が変化してしまい、若年者で得られた結果が高齢者に直接的に適用できるわけではない。そこで本研究では、2つの異なる高齢者群を用いて運動野の興奮性を適切に上げるtDCSのパラメータを探索することを目的とした。
  • 方法:32人の前期高齢者と後期高齢者を対象とした。tDCSは左の一次運動野に与え、tDCS強度は(1、2、3mA)とし持続時間は(15、20、30分)とした。これらの条件に偽刺激を加えてクロスオーバーデザインとした。
  • 結果:全ての刺激条件で2群の運動野の興奮性を有意に高めた。tDCSの効果は2群で変わらなかったが3mA-20/30分の刺激で次の日まで運動野の興奮性が高まっていた。