9/13 勉強会

【研究報告】

担当:五十嵐小雪

タイトル:Sensory modality change alters response inhibitory control

  • 背景:日常生活やスポーツ活動において既に開始されている動作を止める能力(反応抑制機能)重要である。これまで、視覚と聴覚モダリティのストップシグナル課題(SST)を用いて、感覚モダリティによる反応抑制機能の違いが検討されてきたが、課題設定にいくつか問題点があった。私たちの以前の研究では、モダリティ変化のないパラダイムで3つの感覚モダリティによる違いを検討した。その結果、proactive抑制にはモダリティによる違いが見られた一方で、reactive抑制ではモダリティ間で違いは認められなかった。このことから、先行研究で報告されているモダリティによる反応抑制(reactive抑制)の違いは、モダリティ変化による影響であることが示唆された。そこで、モダリティ変化が反応抑制に及ぼす影響が感覚モダリティによって異なるか否かを明らかにすることを目的とした。
  • 仮説:①モダリティ変化がある場合、ない場合と比較して、proactive抑制は低くなる。②モダリティ変化がある場合、reactive抑制は高くなる。③reactive抑制は、神経処理速度に依存し、モダリティによって異なる。
  • 方法:被験者は、男女30名。Go signalが視覚・聴覚・体性感覚のストップシグナル課題を3日間に分けて実施する。各課題、Stop signalが視覚・聴覚・体性感覚の場合のブロックをランダムに3セット実施する。また、proactive抑制を評価するために、選択反応課題(CRT)も実施する。各モダリティのGoとStop signalは以下の通り。視覚)Go:白矢印/Stop:左右の赤矢印。聴覚)Go:1000Hz・80dB/Stop:2000Hz・80dB。体性感覚)Go:人差し指への電気刺激/Stop:手の甲への電気刺激 ※刺激は左右どちらかに呈示Proactive抑制は、Proactive inhibition time (PIT: Go-RT-Choice-RT)を用いて評価する。Reactive抑制は、Stop signal reaction time (SSRT: nth RT-mean SSD)を用いて評価する。また、反応抑制に関連する神経活動には、脳波計を用いて事象関連電位(ERP)を記録する。Proactive抑制に関連する神経活動は、Go試行でのERPからCRTでのERPを引き算し、N2とP3成分を比較する。Reactive抑制に関連する神経活動は、Stop試行で抑制できた時のERPから抑制できなかった時のERPを引き算し、N2・P3を比較する。

 

【文献抄読】

担当:高林

タイトル:Relationship between foot muscle morphology and severity of pronated foot deformity and foot kinematics during gait: A preliminary study

出典:Okamura et al., Gait & Posture 86 (2021) 273–277. https://doi.org/10.1016/j.gaitpost.2021.03.034

  • 目的:本研究は扁平足の重症度と足部筋の形態・歩行中の足部運動の関係を検証した.
  • 方法:対象は軽度な扁平足13名,重度な扁平足13名とし,FPI-6にて分類した.超音波で足の内在筋・外在筋を測定し,筋厚を解析した.さらに,モーションキャプチャーシステムで歩行中の舟状骨の落ち込みを測定した.それぞれのパラメータ間の違いと相関関係を検証した.
  • 結果:2群間に測定パラメータの違いは認められなかったが,母趾外転筋・短母趾屈筋の筋厚と歩行中の舟状骨落ち込みの間に有意な負の相関を認めた(p < 0.05).
  • 結論:それらの内在筋の筋力向上は扁平足者の内側縦アーチの下降を抑制できる可能性がある.